こちらの作品も、正直『群雛』と関わっていなかったら、決して出会うことがなかったと思います。
スポーツ観戦って、プロ野球ぐらいしか興味ないんです。同じ野球でも、甲子園はダメ、ホントにプロ野球しか観戦しないんです。サッカー、Jリーグもほとんど興味ないし、競馬や競艇なんかも、やったことも行ったこともありませんし。
で、この作品というか作者さんの取り上げ方で感心するのは、平等なんですよね。日本人的な熱しやすく、冷めやすいっていう表現じゃなくて、選手を皆平等に扱っているんです。
私が、甲子園をあまり好きじゃない理由に、ある教え子が関わっているんですが
子供のころから野球が好きで、中学である子とバッテリーを組むことに……。そして、一緒の高校に進学し、野球を続けるも、相手はプロで華々しくデビュー。かたや彼は、パチコンに明け暮れるようになり……。
今のマスコミの取り上げ方って、スターを徹底的に創り上げるのに必死なんだけど、野球は独りでじゃできないよ。他のスポーツも、そう。だから、マスコミに踊らされている若い人たちを見ていると、なんか辛い。だから、スターを探している甲子園がいつの間にか疎遠になってしまった。甲子園を目指す子たちが嫌いじゃなくて、マスコミの取り上げ方が嫌いなのです。
だから、この和良さんの作品って、すっごい好き。ライターって、こうあるべきだと思う。こういうものが増えれば、もっとスポーツを純粋に好きになれると思うんです。
ホント、読んでよかった。プロ野球が好きという贔屓目もあるかも知れませんが、最後の新沼選手のお話しなんて、涙出てきたもん。
で、和良さんの描写が、すっごい素敵。景色とか、時刻の表現とか、感情の表し方とか、すっごい上手なのです。あのセピアの表現とか、スポーツ・ライターとしてではなく、中間小説、純文学で一作書いちゃおうよ! っていうぐらい良かった。
ただ、フィクション書くときは、別のペンネームがいいかも。
お暇なら☟↓どぞぉ。
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